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2012年1月9日月曜日

第2図書係補佐に出てくる読みたい本

前回
http://spinel3.blogspot.com/2012/01/blog-post.html

「読み終わったらもう1周読んで、読んでみたい順に10冊程度ピックアップしてみようと思う。」
このように書いた。読み終わったので宣言通りピックアップしてみよう。

何もかも憂鬱な夜に
人間失格
深い河
コインロッカー・ベイビーズ
アラビアの夜の種族

世界の終わりとハードボイルド・ワンダーランド
親友交歓
笙野頼子三冠小説集 (河出文庫): http://goo.gl/HEv0X
中陰の花
わたしたちに許された特別な時間の終わり

コメント。

巻末に中村文則さんとの対談がのっている。彼の作品である「銃」か「何もかも憂鬱な夜に」の選択で後者を。
又吉ファンになったからには太宰は外せないので「人間失格」と「親友交歓」。
後者は太宰の面白い側面が見られるらしい。
深い河はインドが舞台ということで興味深い。
コインロッカー・ベイビーズは又吉の思い出とリンクしすぎている。この章と「右で蹴れや」の章は、ニヤつかずに読むことは難しい。人によっては爆笑するだろう。

アラビアの夜の種族は、災厄の書を読んでみたい。ちょっと紹介文から引用しよう。
「面白すぎて読む者が夢中になり破滅する」と伝えられる「災厄の書」をナポレオンに献上しナポレオンのエジプト侵攻を阻止するという設定からして規格外だ。それほど面白い物語であると冒頭で宣言した上で、実際に作中で「災厄の書」の内容を語るという真っ向勝負。

世界の終わりとハードボイルド・ワンダーランドは、面白いんだろうけどひょっとしたら読まないかもしれない。前に一度挫折したことがあるようなないような。
笙野頼子三冠小説集は閉ざしがちな女性たちを描いているということで興味ある。
「中陰の花」は現役僧侶の人が書いたということで興味深い。
わたしたちに許された特別な時間の終わりは、演劇そのものに対する嫌疑に満ち溢れているということで興味深い。紹介文から引用しよう。
・・・それが岡田利規さんが作・演出をするチェルフィッチュという劇団だった。チェルフィッチュの舞台は演劇そのものに対する嫌疑に満ち溢れていた。・・・公演された作品を岡田さん自身が小説化したのが、『わたしたちに許された特別な時間の終わり』である。

初めの5つは特に読んでみたいもの、あとの5つは余裕があったら読んでみたいもの。
第2図書係補佐を読まれた方、あなたの選択とは似ているでしょうか?

2012年1月8日日曜日

年末年始のインドア模様

年末実家に持って帰ったのが
・Rubyの試験本
・「ベッドルームで群論を」
だった。そんで実家でGalaxyTabに「運命の人(山崎豊子)」をダウンロードした。
東京に戻ってから又吉の「第2図書係補佐」、「zshの本」を購入。
休みの間に中国ドラマ「新・上海グランド」の続きが視聴できるようになってないか期待してたが解禁は1/19のようだ。
また1/13に映画「Railsways(2)」が公開終了なため、それは見た。

Railways(1)は島根、今回は富山。1ではエリートビジネスマンが突然会社をやめて子供の頃の夢だった電車の運転手になるのに対し2は48年間無事故無違反の運転手が定年退職する話。観客に若い人が全くいない。当然とも言えるし寂しいとも言えるが、やはり前作のほうが共感できる。でも富山鉄道から見える綺麗な景色がふんだんに使われていて映像としては楽しめた。

第2図書係補佐は初めて買った又吉本。「カキフライがないなら来なかった」とか「まさかジープで来るとは」とか、内容が想像できなかったから敬遠していたが今回のは本の本なのであろうということで購入した。でも読んでみるといわゆる本の紹介本ではない。一応各章に(だいたいは最後のほうに)その章のタイトルになってる本がちょろっと紹介されてはいるが、紹介の前に書いてあるのは基本的に又吉自身の体験談である。その体験談と本がリンクしていて、そのつながり具合を楽しむのがこの本の醍醐味であるようだ。読み終わったらもう1周読んで、読んでみたい順に10冊程度ピックアップしてみようと思う。しかし又吉、太宰のエピソードといいサッカーの話といい現役お笑い芸人であることといい、強烈なキャラクターではある。ツイッターをフォローしたが特に何もタイムラインに上がってこないのが残念だ。

第2~補佐は実家に帰る途中の尼崎で買ったんだったか。で実家では読まなかったのかもしれない。
尼崎の本屋は小さい本屋なのだがいつもいい本との出会いがある気がする。レイアウトがいいのか品揃えのバランスがいいのか、いつも電車の発車時刻を気にして急ぎながら何か良さげな本はないかと見回しているのがいいのか分からないが。その点新大阪駅の本屋は全然だめだ、バリケードのように正面に立ちふさがっている棚しか眺めたことがないしそこにはしょうもない自己啓発本しかないイメージがある。あとは新宿サブナードの本屋も立ち寄りやすい、ビブリア古書堂の事件手帖(2)は確かそこで買ったのだ。本屋はでかければいいというわけじゃない、いい出会いを直感してウロウロできるのが自分に合った本屋だと思う。

そういえば昔どっかの旅館で弟が(夕食の量があまりにも多かったために)「料理は量も味のうち」と言ってたことがあったが、それと似てる気がする。料理が多ければ残せばいいんだけども、そのコントロールを客にさせるのがフラストレーションになることもある。だいたい、全部食べられたほうが満足に決まってる。