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2012年2月27日月曜日

Developers Summit 2012 の資料など

講演資料が揃ったようなので個人的に重要と思われるものをまとめておこう。上2つは実際に聞いたやつで下2つは聞きたかったけど他のセッションとかぶってて聞けなかったやつ。うーん、twitter( http://twitter.com/#!/devsumi )とかじゃなくてタイムテーブル( http://seshop.com/se/timetable/21 )に資料の欄を追加してほしいな・・・終わったら急に手抜きになるのはどうか。

【16-A-1】及川卓也氏「見る前に翔べ ~ギークの工夫で社会を変えよう~」
http://www.slideshare.net/takoratta/ss-11690864

【17-E-3】 オンライン機械学習で実現する大規模データ処理
http://www.slideshare.net/devsumi/17e3

【16-C-2】桑野章弘氏/並河祐貴氏「大規模化するピグライフを支えるインフラ ~MongoDBとChefについて~」
http://www.slideshare.net/akuwano/mongodbchef
http://www.slideshare.net/namikawa/devsumi2012-pigglife-chef

【16-A-7】市谷聡啓氏「あの人の自分戦略を聞きたい!」
http://www.slideshare.net/papanda/moon-and-strategy

あと、下の2つは資料がないね。せっかく良かったのに残念だ。特に16-E-7は建築の専門家が出てきて、津波のシミュレーションから防災設計の優先順位等を意思決定する話を紹介してくれて大変ためになった。17-C-6は進行役がのんびりしすぎていてスケジュールを捌ききれてなく、興味深いテーマが2つくらいかっとばされた。

【16-E-7】3・11から見えた社会基盤としてのIT
【17-C-6】ライターズ・フィロソフィー―IT業界で書いて食っていくひとたちの哲学をきこう

16-A-1の中で、マーク・ザッカーバーグの有名なセリフ「Done is better than Perfect」が出てきた。完璧を目指すよりまずは完了させること、という意味でアジャイル思想と強く関係する言葉だと思われるが、適切な分割設計なしには達成できない巨大なプロジェクト・作業・情報処理に広く応用できそうだ。

大きいことをしたい → 大人数を投入 → 各人に仕事を配るため、完成させたい巨大なものを分割しなければならない → 分割されたもの(部品)は、全て組み立てるまで動かないのでは困る → 部品がそれ単体で意味を持ち、正しく動作するような分割の仕方が要求される というプロジェクト一般の流れは、この矢印を逆に辿っていけば個人でも大きいことができることを意味している。「各人」を、今日・明日・明後日の自分と読みかえればいい。この流れに適合する部品だけがいい部品であり、それ以外は「Done」してもしなくても「Perfect」にやりたい内容とは無関係のことだ。

そこへいくと Done is better than Perfectの教訓というのは、やれることからコツコツ実現しようという当たり前のことではなく、全体と部分の関係についての直感を常に働かせよということではないか。部品を見て組み上がりが想像できるかどうか。何かの目標のために始めた習慣が、ただ惰性となって残り元来の目標が何だったか忘れてしまったとか。何か調べたいことがあって分厚い本を最初から丁寧に読み始めたが、つまらないので捗らずそのうち調べたいことを忘れ、なぜそれを調べたいと思ったのかも忘れてしまったとか。

目に見えるのは常に部品だけであり、全体は最後に現れるか下手をするとずっと抽象物のままである。周囲の人々の行動を見れば、やっていることは大して珍しくもないし高度でもない。にもかかわらず人によって蓄積に違いが出るのは、各人の持っている部品がそのように分割されている意味の濃さによるのだろう。