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2012年4月29日日曜日

第101回 職団戦

平成24年4月28日@東京体育館
内閣総理大臣杯 第101回 職域団体対抗将棋大会
いつも略して職団戦といってるので忘れがちだが正式名称は上記。

参加チーム 370(1チーム5名)
クラスS、A、B、C、D、E、F
※Sだけ8チームのリーグ戦、持ち時間20分、秒読み30秒。その他は64チームによるトーナメント。A、Bは持ち時間30分、秒読みなし(切れ負け)。C~Fは持ち時間なし、長引いたら30秒の秒読みとなる。

マイナビは前回一軍がSからAに落ち、2軍がBからAに上がったのでAクラスに2チーム参加となった。以下、個人棋譜。

1回戦、VS JFEスチール千葉
http://kenteki.sakura.ne.jp/shogiman24r/kif/cgi-bin/shogi/shogi.cgi?mode=shogi&no=545 65手目84歩で先手よし。5-0で幸先よいスタート。

2回戦、VS リコージャパン
http://kenteki.sakura.ne.jp/shogiman24r/kif/cgi-bin/shogi/shogi.cgi?mode=shogi&no=546 73手目35銀が薄い手で一気に悪くなった。感想戦では35金か47銀でどうか、となった。
この大将戦を除いて全勝で4-1。

3回戦、VS JP労組
http://kenteki.sakura.ne.jp/shogiman24r/kif/cgi-bin/shogi/shogi.cgi?mode=shogi&no=547 38手目75銀ではなく24歩のほうが良かったかもしれない。本譜は24歩が遅れたため3筋を先攻されることになった。57手目35飛車が好手で後手苦しい。しかしそのあと先手が少しずつ間違え、92手目61香で勝ちと思った。チームは5-0。

4回戦、VS 日本生命
http://kenteki.sakura.ne.jp/shogiman24r/kif/cgi-bin/shogi/shogi.cgi?mode=shogi&no=548 89飛車から玉頭を好き勝手攻められるのを牽制するため46手目51飛車。これに対して23角は55で精算して34角成に56角と合わせて指せる。59飛車と守った後は23角が生じるので32金と寄り、68角と手放したら42金と戻る。その後2回、金寄りを繰り返すが72手目はさすがにぬるかったか。代わる手としては83歩、62玉が考えられる。端攻めを食らったので80手目55銀を決行、無理攻めと思うが相手の持ち時間が少ないためいい勝負。勝負手の94手目68桂成が通った。5-0。

5回戦、VS 三菱UFJ
http://kenteki.sakura.ne.jp/shogiman24r/kif/cgi-bin/shogi/shogi.cgi?mode=shogi&no=549 27手目77金が趣向、35手目74同飛の時に66の駒が銀なら75歩と蓋をされて困る。金なら、75歩を同金と取り73銀上がりに64金が飛車取りになる仕組み。しかし37手目、飛車の引き場所を間違えた。78まで引いておくべきであった。もしくは、76に引いたなら55手目は45歩としなければならない。このへんでミスをしたため時間的にも苦しくなり敗れた。1-4でチームも敗退。

という感じで、マイナビ一軍はA級3位でした。賞品はなぜかラジオ。

2011年3月27日日曜日

NHK杯決勝など

来月引越しのため今日はケーブルテレビのチューナー撤去だったが、将棋のNHK杯決勝を見るため業者に来てもらうのは午後にした。ほんとは囲碁も決勝を見たかったけれども、えらく遅い時間から開始されたため間に合わず。

2年連続のカードだが去年とは先後が逆で▲羽生-▽糸谷。糸谷が1手損角換わりを選択して、後手番ながら73銀-64銀の急戦。糸谷は相変わらず着手が早いが、羽生が8筋の歩を切らせる代わりに65歩と銀を追い返して持久戦調になると、糸谷が細かく時間を使う展開になった。持ち時間が羽生>糸谷となってからはついに終局までこの大小関係が逆転することはなかった、これは珍しい!

羽生がさらに玉頭を厚くするべく▲77桂と跳ねた直後の▽42飛車から62金が恐らくいい構想、左辺の圧力を躱して先手の弱点である右辺からの攻撃を狙う。77桂は先手玉が相当弱体化するので、攻め合いになったとき先手危ないのではと思って見ていた。理想だけ言えば77桂では先に79玉とできればいいが、すると後手も42飛車としなかっただろうから別の将棋になりそうだ。

羽生は46銀を55〜66と移動させて攻防の37角を打つ。▽35歩は当然、以下先手は解説・森内好みの73角成ではなく46の位置で角を取らせる間に金銀を取り、53銀・56金・26金と執拗に飛車を攻める。これで飛車交換になればやはり先手玉が薄いのではないか・・・▽37とに当てられている▲28飛車を67まで逃げまわるのは非常にやりづらいと思ったが実戦はそうなった。

このあたり、糸谷は相変わらず時間を細かく使っているので読み筋通り進んでいたとは思えない。▽36と、と粘りに出たあとの手順はもうカオスすぎてよく分からないが、矢内さん指摘の▲46桂が入って先手分かりやすくなったのではないかと思った。それでも糸谷の59角はすごい、攻め3.5守り6.5といった感じの手で彼の柔軟性をよく表している。

感想戦では珍しく糸谷が気圧されているように感じた。どうして羽生さんだけが、そんなに強いんですか?を読んですぐだから余計そうなのかもしれないが、糸谷のような、滅法強いのに新しいタイプを相手にしてこれだけ平然と指せるのは、やはり化け物としか言いようがない。いくら羽生に経験があるといっても、糸谷の側から見ればいくらでも研究材料があるのであり、早指しのNHK杯は年齢的にも糸谷に利するところがあるだろう。こんな結果をあと数年も許しておくわけにはいかないはずなので、巻き返しに期待したい。

2010年7月16日金曜日

同一局面に至る手順の違いで勝率が変わる?

yamajunn21さんのtwitterから引用:

週刊将棋の記事をみて思ったのだが、▲7六歩△3四歩▲2六歩より▲2六歩△3四歩▲7六歩の進行の方が先手勝率が高いって面白すぎる。同一局面なのだから、局面の問題でなく、その手順を選ぶ棋士の問題。
.@spinel3 ▲7六歩△3四歩▲2六歩(手順1)の先手勝率0.505で、▲2六歩△3四歩▲7六歩(手順2)の先手勝率は0.599で約1割違うとのことです。本当に面白いですよねえ。


うーん不思議だ。何でそうなるのか、ちょっと考えてみよう。
対局数としては▲7六歩△3四歩▲2六歩のほうが多いだろうから公平な比較はできないが、仮に居飛車党の先手にとって▲2六歩△3四歩▲7六歩の手順が有力であるとすれば、初手26歩に対する84歩は望むところ(少なくとも、初手76歩に対する84歩よりはウェルカム)なのだろう。

※後手が振り飛車党の場合は初手がどうだろうと2手目はだいたい34歩なのだから先手は手順を工夫する必要はない。なにしろ先手は3手目に25歩とするつもりがないのだから。

よって、26歩・84歩の出だしと76歩・84歩の出だしの先手勝率を比べて前者が高いようなら
「▲7六歩△3四歩▲2六歩の局面(局面A)を目指すなら初手は26歩とすべき」ということになる。

では、仮にそういう理由で手順2を経て局面Aに至るのが有力であるとして、手順1経由より勝率が高いもっともな理由がありうるとしたら、それは何か?

結論からいうと、yamajunnさんの言うように「同一局面なのだから、局面の問題でなくその手順を選ぶ棋士の問題」であろうと考えている。つまり、手順1が伝統的な出だしであるのに対して手順2は明らかに意図的なので、それを採用するには上の議論で述べたような「何か特別な理由」が必要である。多くの棋士を集めて何回も対戦させたら手順1と2が誰の棋譜にも均等に現れるというものではない。

「何か特別な理由」を持っている特定少数の棋士だけが手順2を選ぶのであり、それはやはり意識が高い棋士のなせる技だと思われる。